c.乗車所要時間とドア幅の関係について 図4.3.2−11、図4.3.2−22、図4.3.2−33にワイドドア車とそれ以外の車両についての乗車所要時間の関係を示す。降車の場合と同様各図中の近似直線より下側にプロットされるポイントが多いことから、ワイドドア車投入による、同一乗車人数における乗車所要時間短縮効果が現れていると考えられる。ただし、サンプル数が少なく、値のばらつきが大きいことから、以降の乗車所要時間算出式のパラメータとして扉幅は含めない。 d.乗車所要時間のばらつきについて 乗車人数、車内混雑度が乗車所要時間決定の要因となっていることが映像データより確認できるが、乗車所要時間はそれ以外の原因で大きくばらついている。この原因として以下のことが考えられる。 ?@ 乗客は列車の到着を整列して待っている乗客だけでなく、列車到着と同時あるいは、列車到着後にホームに入ってくる乗客がいる、このような乗客についての乗車所要時間は、式4.3.2−1では表現できない。また降車と異なり、乗車客は発車までに乗り込めば良いため、必ずしも連続して乗車する必要性は無く、乗車と乗車の間隔が空いてしまうケースもあり、乗車人数と車内混雑度から一意的に決定することは困難である。 ?A 列車乗車後の乗客が速やかに列車の中に移動するか、扉部に立ち止まるかによって、それ以降の乗車速度(流量)が変化し、乗車所要時間がばらつく。 表4.3.2−1にこれらの相関関係をまとめる。 表4.3.2−1 乗車時の実測データの分析項目
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